うつ病を血液検査で判定

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090826-00000004-mai-soci

大阪市大大学院医学研究科の関山敦生・客員准教授(43)=心身医学、分子病態学=が兵庫医科大と共同で、うつ病や統合失調症などの精神疾患を判定できる血液中の分子を発見、血液検査に基づく判定法を確立した。問診や行動観察が主流だった精神科診療で、客観的な数値指標を診断に取り入れることができる。疾患の判定だけではなくストレスの強度や回復程度もわかるという。関山准教授は27日午後、京都市の立命館大学で開かれる日本心理学会で発表する。

 関山准教授によると、ストレスや感染などを受けて、生成し分泌されるたんぱく質「サイトカイン」の血中濃度データの差異を積み上げて分析。データをパターン化することで、心身の変調やうつ病、統合失調症などを判定できることが分かった。うつ病や統合失調症について3000人近くのデータから疾患の判定式を作成。別の400人の診断に用いた結果、うつ病の正診率は95%、統合失調症は96%に達した。

 精神疾患の判定だけではなく、健常者に対するストレスの強度、疲労からの回復スピードも数値化した。80人の男女を対象に、計算作業で精神的ストレス、エアロバイクなどで身体的ストレスを加える実験を実施。いずれのストレスを受けたか100%判別することに成功し、ストレスの強度を数値で評価できる方法もつくり出したという。
~8月26日 毎日新聞~


たしかに現在のうつ病診断は、患者さんの生活状況や精神状態などの問診から医師の見解を得ることが中心で、これまでの症例からうつ病と判断されることが多いです。
そのため軽度~中度あたりですと、うつ病と診断されても、なかなか受け入れることが出来ないこともあるかと思います。

また、治療をして改善されているかどうかの判断も、患者さん自身からの問診によることが主流なので、具体的な答えに乏しい感じがします。

血液データにより、数値化された診断が出れば患者本人もうつ病であることを受け入れやすくなるでしょうし、改善傾向も数値で分かるようであれば、長期にわたる治療にも前向きになれることが出来るんではないでしょうか。

また、特に管理人が注目したところは、「健常者に対するストレスの強度・疲労からの回復スピードも数値化」したということ。

現在うつ病患者は増加傾向にあると言われており、その原因のほとんどが「過度のストレス」です。
しかしうつ病は、早期発見・早期治療をすればそれだけ早く改善されますので、本人も気づかない早期のうつ病も、採血からデータで発見出来れば短期間の治療で(もしくは少しの休暇で)改善出来るようになるかもしれませんね。


健康診断を定期的に行ってる企業であれば、この検査を取り入れることで過剰なストレスから従業員を守ることが出来るかもしれません。
(あくまで過度のストレスです。ストレスの全くない生活はムリですから・・・)


この血液検査判定が今後実用化されることを望みたいと思います。

0 件のコメント:

ブログランキング

よく読まれている投稿